私には鈴鹿に住んでいる祖母が1人いました。大好きな祖母で、幼い頃からよく家に遊びに行ったり、家に来てくれたり。大学生の頃、いつものように遊びに行くと、祖母の様子が普段と違うのです。同じ行動を何度も繰り返す姿は、認知症状の現れでした。その後、大学を卒業して一般企業に就職しましたが、仕事に違和感を感じていました。そんな時、姉から当時聖十字会が経営していた福祉専門学校のことを聞いたのです。祖母や同じような方の助けになるかもしれない、勉強して福祉の世界で働こう、と決意。会社を辞めて再び学生になったのです。在学中は、実習やボランティア活動で複数の施設に行きました。生活されている方の表情が明るく、職員さんの活気もある聖十字会で働きたいと思い、入職しました。
祖母のことからも福祉への想いが強かった私。入職当時を振り返ると、「あれもしてあげたい」「こうしませんか?」と、自分の想いを全面に出していました。利用者様自身は想いを話すことができず、利用者様との間に距離やわだかまりを感じるばかり。ご本人の想いを話していただくためには、どう接したらよいのだろう…と悩みました。経験を重ね、次第に落ち着いて「聞く姿勢」が取れるようになりました。利用者様と一緒に考えたり、想いを伝えてもらえたり。そんな中で「ありがとうね」と言われた時は嬉しかったですね。心からこの仕事を選び、続けてきてよかったと思いました。
私の仕事は主に3つ。利用者様と話し合って、施設での生活プランを立てた「個別支援計画」の確認と評価。利用者様の希望を叶えられるようにサービス全体を管理します。2つ目に、入居やショートステイの申込みに際して、ご本人様やご家族と面談して利用調整を行います。様々な思いを胸に来園される方々に、安心して思っていることを伝えていただけるよう、環境作りに努めています。3つ目は職員の業務管理。働きやすい職場作りも私の仕事。職員1人ひとりが、
限られた時間と環境の中で、入居者様に寄り添う時間を少しでもつくろうと努力しています。まだまだ、そんな思いに応えられているとは言えません。施設長や他職種の職員とも連携を取りながら、より良い支援を行える職場環境の改善にも努めています。Copyright(C)2014 社会福祉法人鈴鹿聖十字会.All rights reserved.